佐藤 悦子
​Etsuko SATO

複製した箱の像を、棚に積み重ねて撮影した作品です。

この作品には四角い箱が沢山登場しますが、四角形はその機能的な側面より部屋やビルの構造から家具や文房具など
拡大と縮小を繰り返しつつ、積み重ねられたり並べられたりしながら様々な局面で採用されてきました。
本作のモチーフである箱も、何かを収納したり時には贈り物に使用されたりと、私たちの生活の中の様々な場面に登場します。

 

 

石膏像となった箱は元の箱と形は同じではありますが、内部に空間は無く、蓋を開けることも潰すことも出来ません。
この重さをもつ塊を、敢えて重力を無視するかの様に不安定に積み重ねて撮影することで、その実体に揺さぶりを掛けたいと思います。